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池内紀■ なぜかいい町一泊旅行

20061005nazekaikeuti

となり近所が、「米穀舗 ()のあさや」、「(有)橋本ラヂオ商会」、「かねい呉服店」、「富沢屋畳店」……。どこもきれいな店のつくりで営業中。

三春町

は賢い町づくりをした。目抜きの道路をひろげる際、店を後退させて両側に歩道をたっぷりとり、中心部に大きな無料駐車場を設けた。町角ごとに「ポケットパーク」。

裏手の通りは石畳にしてあって、車をあずけたあと、山裾を歩いてランチを食べたり、カフェで一服したり、寺社巡りができる。町の人が郊外店へ出かけるのではなく、周辺からも町へ買い物にやってくる。そのせいか下駄屋もラヂオ商会も呉服店も健在だ。(……)

その隣りが中央児童館。窓ガラス一面に、同じく手づくりの飾りがあって、「げっしん」

と題した詩がついていた。

つよく おおきく いきる!

それがぼくの けっしんです

でも ときどき

むねのやわらかいところが

なきたくなるのね

…………

なんでかなあ

作者は 「かぶと てつお」、署名がわりにカブト虫の絵。大人の作だろうが、どこか子供の心を失わない人にちがいない。そんな人が児童館にいるのだろう。

――「五万石の殿さま-

三春町

(福島県)」

■ なぜかいい町一泊旅行|池内紀|光文社|2006 06月|新書|ISBN4334033601

★★

《キャッチ・コピー》

旅とエッセイの名手である池内紀が、独自の嗅覚で訪ね歩いた、日本各地の誇り高き、十六の町の旅の記憶。

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