« 中上紀■ アジア熱 | トップページ | 斎藤美奈子■ 誤読日記 »

小粒すずめ■ トゲトゲオーラばあちゃんとの20年戦争

20060925togetogekotubu

母が目を覚まさない。エエッ、何、このまま!

 いや、違った。夕方の五時に目を開けた。一七時間も寝ていた! オムツがぐっしょり濡れている。私は取り替えてやいながら、

「ご飯にしようね」

 と言った。母は、

「あら、さっき、食べたのに」

 と言う。

 どうしよう……食べさせなくていいのだろうか。出せばきっと食べる。(……)

 本当にいいの?

 良くない、という言葉を探してみた。

そんなことをしてはいけない。

どうして?

一 可哀想だから。食べられる能力があるのに、食べさせないのは可哀想。

二 生きているから。生きている者には、食べさせなくてはならない。

三 死んでしまうから。

 ばあちゃん、どうしようか、ばあちゃんが決めて。

 この後、母は水を少し飲み、また寝入った。(……)

 そして、ずっと水だけだった。

 トゲトゲオーラばあちゃんとの20年戦争|小粒すずめ|清流出版|200412月|ISBN486029100X

★★★

《キャッチ・コピー》

母との同居話が持ち上がった。大嫌いな怖い母親。なぜ、私にばかり苦難が降りかかるの?  地獄に思えた介護の日々が母への愛を育んだ!  猛母とその娘、それを取り巻く人々の20年。

memo

 自費出版本と思われる。お涙式介護日記ではなく、笑いながら一気に読ませる。

|

« 中上紀■ アジア熱 | トップページ | 斎藤美奈子■ 誤読日記 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小粒すずめ■ トゲトゲオーラばあちゃんとの20年戦争:

« 中上紀■ アジア熱 | トップページ | 斎藤美奈子■ 誤読日記 »